「君が聴こえる」最終話
「君が聴こえる」もついに最終話。もうここまできたら何も言いますまい。どうか聞いてください。そして、二人の結末を聞き届けてください。年末で更新遅れましたこと、本当に申し訳ありません。「君が聴こえる」ラスト、ただいまよりリリースです。
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ポッドキャストドラマ第三弾「君が聴こえる」
「君が聴こえる」 最終話シナリオ
第八話
OP音楽
シーン1
SE バスの音
修一のM「神様のイタズラは突然始まって、
突然に終わる。僕らの気持ちなんか、まる
でどうでもいいかのように」
SE ドキドキする心臓の音。
修一「ん、また誰か好みのタイプでも見つけ
たのか?」
舞子の声「…私、決めたから」
修一「突然どうしたんだ?」
舞子の声「さよならすることにしたの」
修一「そんな冗談はな」
舞子の声「本気よ」
修一「舞子?」
舞子の声「さっさと出て行けって修一も言っ
たじゃない」
修一「あれはさ」
舞子の声「実らなかったけど恋もしたし、桜
のツリーも見れたしね。だからもう思い残
すことなんて…ないよ、本当にない」
修一「おい、待てって」
舞子の声「お互い気遣う必要がなくなるし、
修一だってこれで自由でしょ」
修一「簡単に言うな、僕は」
舞子の声「(けんか腰で)僕は舞子が嫌でしょ
うがなかったんでしょ」
修一「…あぁ、そうだよ」
舞子の声「私も同じ…だから、だからお別れ
しましょ」
修一「か、勝手にしろ」
舞子の声「ずっと思ってた、もっと素敵な男
の子と過ごしたいって。(上ずる声で)修一
はすぐひがむし、怒るし、子供だし。いい
かげん面倒見るのに疲れちゃった…」
修一「あぁ、そうかよ。こっちこそお前なん
か願い下げだ」
舞子の声「あーよかった」
修一「お前なんかさっさと消えちまえ!」
舞子の声「…(涙声で)そうするわよ。だっ
て、だってこれ以上いたら私…」
修一「舞子?」
舞子の声「バイバイ、修一…」
修一「舞子! おい、なんで泣くんだよ!」
SE 乗客のざわめき。
修一のM「舞子はどうして泣いていたのだろ
う? 僕はとんでもない間違いをしたよう
な気がしてならなかった」
シーン2
SE テレビのバラエティ番組の音。
ネタシーン
男1「毎度~やってきました、お笑い~コンビ♪」
男2「僕がボケれば♪」
男1「私もボケる♪」
男2「あかんがな!」
男1「あかんがな!」
男2「いや、つっこんでるやん!」
男1「あ・・・毎度~やってきました~♪」
冴子の笑い声。
冴子「(笑って)ね、修一。今の見た? ほんとバカよね。修一もそう思わない…」
修一のM「一人がいい、そう思ってたのに。
この胸に穴が開いたような寂しさはなんだ
ろう?」
冴子「修一、ボーッとしてどうかした?」
修一のM「舞子が姿を出さなくなって、もう
一週間が過ぎようとしていた。あいつ、一
体何を考えてるんだ・・・」
冴子「修一、具合悪いの?
修一「あ、ううん、何でもない」
冴子「あ、ジュースの氷溶けてるわね。新し
いのに変えようか?」
SE グラスの中で氷が音を立てる。
修一「氷は、水の中に入れた氷はいつか溶け
てしまう…確かに彼女はそう言った」
冴子「修一?」
修一「どうして気づかなかったんだ。どうし
て気づいてやらなかったんだよ!」
冴子「コートなんか着て何処行くの?」
修一「ごめん、母さん」
冴子「ちょっと、修一」
SE 自転車を早く漕ぐ音。
修一のM「僕はバカだ、いなくなってからし
か分からないなんて」
SE 踏み切りの音。
修一「こんなときに何でしまるんだよ」
SE 電車の通過音。
修一「早くしないと間に合わなくなるだろ。
おい、舞子返事しろ。まだいるんだろ、お
前に見せなきゃならないものがあるんだ」
SE 踏み切りの上がる音。
修一「返事しろったら…舞子!」
SE 道路を車が通る音。
SE フェンスをよじ登る音。
修一のM「僕のやろうとしてることは無駄か
もしれない。それでも僕の中に舞子がいる
限り、感じてくれるものがあれば」
シーン3
SE グランドを歩く音。
修一のM「僕は校庭のライトアップされた桜
の前に立った。彼女が一番見たがっていた
ものだ。でも、そこに桜は咲いてなかった」
SE 発電機の音。
修一「ダメか、照明の熱と光でサイクルを狂
わせてやればもしかして咲くかと思ったん
だけど…最後までさえないなぁ」
舞子の声「(消えそうな声で)本当ね」
修一「舞子?」
舞子の声「でも、嬉しかった…」
修一「ごめんな、気がついてやれなくて」
舞子の声「らしくないなぁ」
修一「お前のこと嫌いだなんて嘘だから。舞
子でよかったと思ってる、君に会えて僕は」
舞子の声「私ね、修一の身体に入った理由が
やっと分かった気がする。私はきっと世界
一の幸せ者よ、だっていつも好きな人と一
緒にいられるんだもの」
修一「舞子、行くな」
舞子の声「何処へも行かないじゃない。ほら、
聞いてみて私の心が聞こえるから」
SE ドキドキする心臓の音。
修一「あぁ…」
舞子の声「見て、修一」
修一「桜が」
舞子の声「キレイ…」
修一のM「それは奇跡だったのかもしれない。
風に舞う花びら、光の中に浮かぶ桜の木。
まるで絶望していた僕という闇にいつも輝
いていた君のようだった」
舞子の声「私忘れない、今日のこと。ずっと
ずっと覚えてるから…」
修一「さよならは言わないぞ。だってこれは
別れなんかじゃないんだからな、君はいつ
でも僕の中にいる…」
SE ドキドキする心臓の鼓動。
修一「こんなにいつでも君が聞こえたら、き
っと毎日が楽しくてドキドキするような恋
になるんだろうな。だよな、舞子?」
SE(もしくは音楽)
修一のM「あの舞子がいなくなった日以来、
僕は毎年、校庭の桜を見に来る。今はもう
なくなってしまった桜を。でも、僕はいつ
かここに来るのを忘れて、そして、結婚し
て、子供を作って、嬉しそうに孫を抱い
て・・・君がしたかったことを僕はしていくんだと思う。ずっと君と一緒に」
SE 穏やかな心臓の鼓動
サウンドドラマの第三弾「君が聴こえる」第七話は12/20(水)の配信です。
音の世界ならでは情感をお楽しみください。
声の出演
植野修一(松本雄大) 舞子・ウィリス(村椿玲子)
松田直人(三好昭央) 高岡健太(山本修司)
植野冴子・ナレーション(宮本夕子)
スタッフ
作 尾崎知紀 演出 古舘忠幸
音楽 渡邊 崇 音響 前田大介 音響助手 宮川 克仁
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