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「海とブログとモテない男」シナリオ掲載第二回

昨日に引き続き、「海とブログとモテない男」の第二話を掲載します。ドラマスタートは1/17(水)からです。ドラマの前に、こちらのシナリオでお楽しみください。

【第二話】ブログ

   SE 波の音。

   SE パソコンのキーボードを打つ音。

優子M「私は今、『離島の嫁探しお見合いパー

ティ』でハコ島に来ています。女子の参加

者は六人。私と同じ鰯の間に泊まっている

真奈美ちゃんは、フランス人形みたいにキ

レイな女のコ。でも男子とのお食事会、

 真奈美ちゃんはすごいキモイ、いかにもモ

テナさそうな男に絡まれちゃったんで

す!」

   SE 食事会の喧騒。

勇 一「真奈美さんは食べ物では何が好きで

すか?」

真奈美「イチゴとかぁ」

勇 一「好きな色は?」

真奈美「ピンク」

勇 一「好きな花は?」

真奈美「バラ」

勇 一「好きな歌手は?」

真奈美「松浦亜弥」

勇 一「好きな四字熟語は?」

真奈美「弱肉強食」

勇 一「好きな本は?」

真奈美「キャンキャン」

勇 一「好きな飲み物は?」

真奈美「ヘルシア緑茶」

勇 一「好きなスポーツとかありますか?」

真奈美「バレーボールとか」

勇 一「ボク、中学生のときバレーボールや

ってたんですよ、レシーブ、トス、アタッ

ク!」

   SE ドッシャンガラガラ、テーブルの上のグラスを倒してしまう。

優 子「コイツ、バカじゃねぇの」

真奈美「や~ん、勇一さんって面白いぃ」

勇 一「はい(ハート)」

   SE キーボードを打つ音。

優子M「フランス人形・真奈美ちゃんは、島

一番のモテナイ男にも優しいのでした」

真奈美「ブログですか?」

優 子「あ、うん、仕事で……」

真奈美「文章書く仕事なんだぁ」

優子M「そう、この島に来る前、私は編集プ

ロダクションに勤めていた。しかし、仕事

といえば『人妻サチコです、寂しいの、慰

めて、アハン』とアダルトメールの広告書

きばかり。人の心を揺さぶるよな文章を

 書きたくて入った世界、だけどその思いは

一向に満たされなかった。そんな時、元々

ソリの合わない上司とケンカ、そいつの股

間に蹴り一発」

   SE チーン。

優子M「クビになってしまったのだ」

真奈美「明日って島の観光でしたっけ?」

優 子「うん。早そうだし、今日はいろいろ

疲れたし、寝るか」

真奈美「はい」

優 子「終了、と」

   SE ノートパソコンを閉める音。

優 子「おやすみなさい」

真奈美「おやすみなさい」

   SE 小鳥のさえずり。

   SE 歓迎の音。

優 子「ん……」

武 子「(マイク放送)みなさんおはようござ

います、昨日はよく眠れましたか? いい

夢見れましたか? 朝食の準備ができて

ますので、大広間へどうぞ」

優 子「おいおいまだ六時四十分だよ、勘弁

してよぉ」

   優子のあくび

優子M「そうして早い早い朝ゴハンを済ませ

ると、武子さんの案内で私たちは島めぐり

へと出掛けることになった」

   SE バスの走る音

武 子「ここが近藤くんとこのみかん園。毎

年収穫の時期になると、近くの小学生たち

が体験作業に来たりしてね」

優 子「へぇ」

武 子「近藤く~ん。ホラ、みんなも近藤く

んに手ぇ振ってあげて」

優子・真奈美「近藤く~ん」

   SE ウイーン、石を磨く音。

武 子「ここが花川くんちの石屋さん。石造

りは島の名物で、そうそうフェリー乗り場

にも石碑があるんだけど、誰か気付いたか

しら?」

真奈美「気付きました?」

優 子「全然」

武 子「花川くんはこの石屋の跡とりで、と

っても真面目な人だから、よろしくね」

   SE 港の喧騒。

優 子「次ってもしかして」

真奈美「あ、もしかして」

   SE かもめの声

武 子「ここが島一番の港。うちの島の産業

はなんといっても漁業でね。近海の海で鯛、

鯵、鯖なんかとれるの。あ、きのう旅館で

食べた刺身もこの(港であがったもので

す)」

   SE ガラガラドシャン、コンテナが

ひっくり返った音。

勇 一「す、す、すいません」

優子M「出た、モテナイ男!」

武 子「これが昨日、遅れて来てテーブルひ

っくり返した中村勇一くん、漁師さん」

勇 一「よろしくお願いします」

真奈美「昨日はどうも、あたしのことおぼえ

てますかぁ?」

勇 一「もちろんです! ヤリが降ろうが、

砲丸が落ちようが忘れません」

優子M「意味わかんねぇ」

勇 一「あそこに停まってるの、うちの船な

んです、『勇一丸』っていいます」

茂 吉「なに油売ってんだ」

勇 一「父ちゃん」

優子M「あそびではなく、仕事が刻まれた黒

い肌。厳しさがあふれた表情」

武 子「茂吉さん、お見合いパーティに参加

してる女の人たち」

茂 吉「こんな島までムコ探しに来て、よっ

ぽどヒマかモテないんだな」

武 子「ちょっと茂吉っつぁん!」

優子M「ん~、この子にしてこの親あり」

   SE キーボードを打つ音。

真奈美「お風呂気持ちよかったぁ、優子さん

も入った方がいいですよ」

   SE メッセージ着信音。

優 子「わ!」

真奈美「どうしたんですか?」

優子M「ブログについたたくさんのコメント

たち」

コメント①「離島のお見パネタ、おもろ~!」

コメント②「イタイ親子、マンセー!」

コメント③「続き、キボンヌ!」

優子M「自分の書いた文章が、こんなに人か

ら求められたのは、はじめてだった」

   SE 歓迎の音楽。

武 子「(マイク放送)みなさん、大広間に集

合してください」

   SE 人が集まっている喧騒。

武 子「それではこれから明日の説明をしま

す。明日から二日間は男性陣の家に泊まっ

て、プッチ嫁体験してもらいます」

   SE 参加者たちのざわめき。

武 子「いろんな体験するために、できれば

一日目と二日目は相手を変えて、まぁ私と

お父ちゃんみたいに、どうしてもラブラブ

になっちゃったらしょうがないけど、ガハ

ハハハ。(間)じゃ近藤くんとこのみかん

農園希望の人」

武 子「花川くんとこの墓石屋さん」

武 子「漁師の中村くんとこ」

優子・真奈美「はいっ」

優 子「え」

真奈美「え」

武 子「あらららら、どうしましょ」

優 子「どうしても中村家がいいんですけど」

真奈美「あたしも中村さんとこが……」

武 子「じゃあ一日交代でどう?」

優 子「できれば二日とも」

真奈美「あたしも……」

武 子「あら、困ったわね」

優 子「じゃあ、二人でってのはどうでしょ」

真奈美「え」

優 子「せっかく遠くから来たんだし、悔い

は残したくないっていうか、残さない方が

いいかなって」

真奈美「チッ(舌打ち)」

優 子「え、真奈美ちゃん、今、なんか言っ

た?」

真奈美「何にも言ってませんよぉ」

武 子「そうね、せっかく来たんだもんね。

じゃ、中村家は二人でプッチ嫁体験ってこ

とで」

優子M「この時あたしは決めていた、あいつ

を、あの島一番のモテナイ男、中村勇一を

ブログのネタにして、夢である作家への道

を開くことを!」

                               つづく

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